氷魚の業務メモ

またの名を,氷魚の書き散らかし

2015年の読書記録

ただの棚卸しです。

期間 : 2015年1月1日 ~ 2015年12月31日
読了数 : 37 冊
定家明月記私抄 (ちくま学芸文庫)
堀田 善衛 / 筑摩書房 (1996-06-01)
読了日:2015年12月27日
前に枢密院議長のを読んだときも思ったけど,やっぱり日記(文学)とても楽しいなあ,というのを実感した一冊でした。今回の場合は,時代が離れていてそれに関する解説が随所にあったこと,平安~鎌倉あたりの比較的好きな時代の話であったことも影響しているかもしれない。

ともかく楽しかったので,続きの巻もまた読もうと思う。
客船シェフ航海記―カリブ海・南米・アラスカ・ハワイ・南太平洋・オーストラリアクルージング
橋 勝雄 / 成山堂書店 (2005-11)
読了日:2015年12月18日
クルージングの旅を調べていたときに見つけたので読んでみた。途中で出てくる料理のどれも美味しそうなこと…! 結局今回はクルージングしないことになったのだけど,やっぱり面白そうだなー,とは思う。船旅ほとんどしたことないので,少しずつフェリーとかで馴らしていってからの方がよさそうだ。
Shooting Stars: Starter (Macmillan Readers)
Polly Sweetnam / Macmillan Education (2005-04-27)
読了日:2015年12月
The Lost Ship. Stephen Colbourn (MacMillan Readers)
Stephen Colbourn / MacMillan (2006-06-01)
読了日:2015年12月
ちくま日本文学全集 (029)
中 勘助 / 筑摩書房 (1992-04)
読了日:2015年11月13日
灘高(だっけ?)の授業とかで話題になっているなと思いつつも一度も読んだことがなかったので,これを機会にと思って読んだ。

千夜千冊で紹介されていたのとは少し違う版だけれども,まぁこれはこれで。というかむしろ,他の話も入っているおかげで納得がいったような部分もあったので,この版を読むことができてよかったなと思う。

個人的には鳥の話をもう少し読みたいなと思ったので,今度それはそれで読んでみようかしら。
ソーシャルデザイン50の方法 - あなたが世界を変えるとき (中公新書ラクレ)
今 一生 / 中央公論新社 (2013-07-09)
読了日:2015年11月9日
前書きを読んで「各地のソーシャルデザイン事例紹介50! なのだな」と思って読んでいたけれども,脱原発の章だけ雰囲気が異なっていたような。

気になったプロジェクト等はひととおり検索して,URLを保存してみたけれども,昔住んでいたところでやっていたものも含めて,知らない事例だらけでとても面白かった。
ひとり親家庭 (岩波新書)
赤石 千衣子 / 岩波書店 (2014-04-19)
読了日:2015年11月2日
離婚理由が興味深かった。というのも、経済的DVという言葉を知らなかったので、浪費する以外に生活費を渡さないというのも理由として有り得る、というところに意識が向いていなかったので。

読めば読むほど、日本は「一般的な家庭」に手厚く、そうでない人を弾き出すような社会が形成されてしまっているのだなぁ、と感じた。昔はきっとそれでも困ってなかったのかもしれないし、行政が見て見ぬふりをしてもどこかで拾い上げることができていたのかもしれない。まぁ、たぶんごく少数だったろうと思うけれども。

第5章までは、ひとり親家庭や行政支援の実態、第6章でNPO法人等、民間に広がる支援と施策拡充案(筆者案)を紹介。

もしも将来そうなったときには一人で抱え込まずに、色々な支援を探して、それを利用するだけじゃなく、他の人と繋がっていくようにしようと思った。言うは易しだろうとは思うけれども…。孤立しないよう、折れないよう、頑張れたらいいなぁ。
文章は接続詞で決まる (光文社新書)
石黒圭 / 光文社 (2008-09-17)
読了日:2015年10月30日
文章術の本を読もう企画(?)第2弾。



普段あまり意識しないままに接続詞を使っていたけれども,読めば読むほど接続詞を使うのは難しいなと思わされた。

各所で引用されている文章に新聞記事が多かったのはたぶん,短いけど内容がまとまっていること,論理的な文章であること,あたりが理由なんだろうなぁ。
翻訳教室 (朝日文庫)
柴田 元幸 / 朝日新聞出版 (2013-04-05)
読了日:2015年10月28日
学生との議論の過程を一緒に追えるのがとても楽しかった。

何度も出てきていたけれども



・原文と同じ語順で訳す

・原文の語調と似たような言葉を探す



のが大事なのだなぁというのがよくわかった。

それにしても,翻訳が趣味というのはすごいな村上春樹氏…。
Vesta(ベスタ) 2015年 11 月号 [雑誌]
(公財)味の素食の文化センター / 農山漁村文化協会 (2015-10-10)
読了日:2015年10月15日
共食特集と記念企画「食の本棚」を流し読み。

・独居者たちの共食論理 : 「尻軽(モバイル)」な街コンからスカイプ飯まで / 藤本憲一

・「神人共食」の伝統 / 神崎宣武

・座談会「共食」を語る / 石毛直道, 髙田公理, 山極寿一, 上野千鶴子
美しい言葉づかいと敬語の教室
岩下 宣子 / 洋泉社 (2014-03-22)
読了日:2015年10月7日
そういえば働き始めてからこういう本をちゃんと(?)読んでみたことってなかったよなぁと思って読んでみた。

漫画+解説+章末にまとめの表,という形式なので結構わかりやすかった。

読んでみて思ったのは,メールは普段他の人のものを目にするし,自分でも書くからまだなんとなくわかるかな,という部分があったけれども,研修以外の外出機会があまりないので,特に外出先での礼儀とかの部分は全然できてないことだらけで穴掘って埋まりたい心境になった。

巻末の言い換え表も便利だけど,これはこの本(もしくはこのページのコピー)をずっと机上に置いてるとか電子版を持ち歩いてるとかでないとあんまり意味ないかな,と思ったりなど。
「読ませる」ための文章センスが身につく本
奥野 宣之 / 実業之日本社 (2014-10-31)
読了日:2015年9月30日
仕事だったり勉強会だったりの関係で,ものを書く機会をいただくことが増えてきたので,しばらくは文章術の本を何冊か読もうと思う。

この本はその第一弾として読了した(実はこれを読むよりも前にkindleで買ったけれども積んでいるものがある…)。



文章の構成のステップを追ってわかりやすく書かれているのと,各項目につき例文2種+応用文1種という構成が読みやすくてとてもよかった。

ちょうどこれを読んでいる期間内に書くことになっていたものは比較的短いものだったのだけれども,一旦書いて,これを脇に置きつつ直して,としてみたら格段によくなった…ような気がする。

例文として取り上げられていた本も一応書名はメモってみたので,折を見つけて読んでいってみようと思う。
クリオの顔―歴史随想集 (岩波文庫)
E.H. ノーマン / 岩波書店 (1986-02-17)
読了日:2015年9月5日
バイオスフィア実験生活―史上最大の人工閉鎖生態系での2年間 (ブルーバックス)
アビゲイル アリング , マーク ネルソン / 講談社 (1996-11)
読了日:2015年8月30日
ぼおるぺん古事記 三: 海の巻
こうの 史代 / 平凡社 (2013-02-26)
読了日:2015年8月23日
ぼおるぺん古事記 (二): 地の巻
こうの 史代 / 平凡社 (2012-09-27)
読了日:2015年8月22日
絶歌
元少年A / 太田出版 (2015-06-11)
読了日:2015年8月21日
賛否両論あったけれども、読む機会をいただいて、読んでみて、日本にも「サムの息子法」が必要なのでは、と私は感じた。理由はいくつかあり、そしてそのなかには生理的なものに近い部分もかなりあって、うまく言語化しきれないのだけれども。
ぼおるぺん古事記 (一)天の巻
こうの 史代 / 平凡社 (2012-05-27)
読了日:2015年8月20日
ずっと気になってたので、思い立ったが吉日とばかりに3冊まとめて購入。

一時期ずっと古事記ばかり色々な版を読み比べていた時期があったけれども、最近はとんとご無沙汰で、読みかけの池澤夏樹版を除けば数年ぶりくらいだと思う。



全編書き下し文だけれども、視角化の効果ってやっぱり大きくて、すごくわかりやすかった。ちっちゃい神様たちがみんなかわゆらしいのもとてもよい。

そして、やっぱり古事記は面白いなぁ、というのを改めて実感した。



読みかけの池澤夏樹版はさておいて、続きもどんどん読み進めたいな。
首都圏大学図書館ガイドオトナの知的空間案内
斉藤 道子 / メイツ出版 (2015-06-30)
読了日:2015年8月20日
職場が紹介されたとのことで,回覧でまわってきました。職場と自宅の近辺以外は流し読みですが…。

どこも魅力的に紹介されていたのと,利用資格・利用申請方法・利用可能なこと等がわかりやすくまとめられていたのがありがたいです。

比較的近所にある各大学が,思っていたよりも休日に利用しやすいようになっていることがわかり,もっと活用しようと思った次第。
世界に大自慢したい日本の会社 1 (ヤングジャンプ愛蔵版)
坂本 光司 / 集英社 (2012-02)
読了日:2015年6月25日
紹介されている企業等はどこも魅力的だったのだけれども,主人公のノリがあまり合わず,読むのが若干つらかった。
ルポ 保育崩壊 (岩波新書)
小林 美希 / 岩波書店 (2015-04-22)
読了日:2015年6月10日
読みながらひたすら震え上がっていた。前半はひたすらネガティブ面の話で,後半(というか第4-5章あたり)はポジティブ面の話もありつつ,それと対比して現状把握(として実質的にネガティブ面)の話。

産むとしても仕事辞めたくないと思ってたけど,厳しい世の中だなと感じる。1年以上休職したら保育園辞めさせられるってどこかできいたことあるなと思ってたら,この本の最後の方にも出てきていて,あーやっぱり本当なんだと思ったり。授かりものだから本来は時期とか気にせず,授かったときにと思うべきものなんだろうけれども,4月とそれ以外の月の入所しやすさの話を見ると,やっぱり年度前半に産む方が安心感はあるんだろうなぁ…。

気になったのは,「待機児童」を減らすために認可外でも半ば強制的に認可をとらせようとする動きもある,というあたり(第3章)と,母乳保育について(第4章)。特に母乳育児については,正しい知識が現場にないというのも問題だろうけれども,これだけ人手不足で現場が切羽詰まっていると,手間だから,というのがとても大きいのではないかな,と感じた。そして,やっぱり保育士さん本人たちのQOLが崩壊してしまっていることは無視できない問題だと思う。お金を増やしたからといって解決する問題ではないだろうし,増やせばまた食い荒らすところが出てくるだろうとは思うけれども,保育園に預けたい人たちのことだけじゃなくて,保育園で働く人たちのことにもきちんと目を向けて,対策を講じていける社会であってほしいなぁと思う。



実際に出てきたところで,あとで調べてみたいところ↓

・第3章: 神奈川県内認可外保育所(仮名桜井さん・20人前後・ほぼ毎日・時間外)

・第4章: NPO法人WOMOO(ぽかぽか保育園,みやした助産院)

・第5章: 損保ジャパン日本興亜スマイルキッズ江戸川橋保育園

・第5章: キッズタウンにしおおい
被災大学は何をしてきたか - 福島大、岩手大、東北大の光と影 (中公新書ラクレ)
中井 浩一 / 中央公論新社 (2014-03-07)
読了日:2015年6月8日
目次をみて、震災に関わる話なのになぜ研究不正の話があるのだろう、と思っていたのですが、最後まで読んでなんとなく納得がいった。外部からお金をもらうのも善し悪し。研究資金はもちろん打出の小槌ではないし、研究をするために得たお金を使いきるために研究をする、のは、手段と目的が逆転している。チェック機構がきちんと働かないような構造になってしまっているのも、恐らく大きな問題。「空気嫁」の文化が根づいているので難しいだろうけれども、それは日本全体で改善していかなければならない問題。

あとは、ドクター・ホッキーが素敵だなと感じました。

また、医療関係の人たちは特に大変だったのだなというのがよくわかった。組織同士が繋がってることも大事だけれども、本当に困ったときに頼れるのは個人的な繋がりなんだのというところには、少し悔しさを感じなくもないけれども。私はあのとき結局怯えるばかりで何もしなかったけれども、次に災害があったとき、自分にできることをきちんとできるように、心構えだけでもしておかねば、と思った次第です。

そして結構のろのろ読んでしまったので、冒頭の方の福島大・岩手大学に関する記憶が怪しい…。ボランティアの組織化ぐらいしか覚えてないかも…orz
アホの壁 (新潮新書)
筒井 康隆 / 新潮社 (2010-02-01)
読了日:2015年4月21日
「品格」シリーズがそんなに出ているとは…。全体的にくすっと笑ってしまうか身近な事例(自分を含め)を思い出して胃が痛くなるか,みたいな感じだった。
恋する能楽
小島 英明 / 東京堂出版 (2015-01-26)
読了日:2015年4月10日
どれも能としては(たぶん)見たことないけれども、2割くらいは元ネタのエピソードは知ってるかな…? ぐらいな感じで読んでいました。源氏物語ネタ、多いな…。あと、必ずしも成仏するわけでもなく、人間の業ってほんと深いのだなぁと思わされた。

シテとかツレとかあまりよくわからないまま「花よりも花の如く」を読んでいたけれども、こういうことだったのかー、という感じがしていた。前シテと後シテで面と衣装が変わるだけでもやっぱり随分と雰囲気が変わるし、きっと生で見たらなおさら違っていて面白いのだろうなぁ。

恐らくこの本に出てきた部分を生で見てもきちんと聞き取れないとは思うけれども、機会を作って観に行きたい。
HUMAN vol.6
読了日:2015年4月9日
特集以外の記事は…とか思ってたけど結局全部読んでしまった。結構カラー写真や図版もあったし,色々な視点からの妖怪にまつわる文章が読めて,とても読みごたえがあった。

やっぱり妖怪伝承とかって面白いなー,というのはいつも通り思うのだけれども,それだけじゃなくて,技術や製品みたいにお金を生み出せるものだけじゃなくて,こういう直接はお金を生み出さないものにもお金をかけるようにしないと,どんどん日本は貧しくなってしまうんじゃないかなぁと思った。

あと,最近読んだ何冊かの本に「コモンズ」という考え方が出てきて気になってきているので,それに関する本を探して読んでみようかと思う。
ドーナツを穴だけ残して食べる方法 越境する学問―穴からのぞく大学講義
大阪大学ショセキカプロジェクト / 大阪大学出版会 (2014-02-14)
読了日:2015年4月6日
世の中には色々な学問分野があるのだなぁ、というのを改めて人気。お互いに「あの分野の人ならこの問題に対してこう言うだろう」って書いてるのがちょっと面白かった。



以下、読んでいて気になったものなどのメモ

=====

・阪大生を作った100冊



12章: アメリカの「トンデモ訴訟」とその背景

http://informationcentral0.tripod.com/id7.html

・supra note 2, p.17

・Liebeck v. Mcdfnald's Restaurants, P.T.S., Inc., No. D-202 CV-93-02419, 1995 WL 360309 (Bernalillo County, N.M. Dist. Ct. August 18, 1994)

・Hot Coffee (映画)



9章: ドーナツ化現象社会学

・地域社会圏構想

囚人のジレンマ



7章: ドーナツ型オリゴ糖の穴を用いて分子を捕まえる

http://www.youtube.co.m/watch?v=ZPkP4GvCNMQ



世界のドーナツコラム: ハンガリー

・ファーンク(fa'nk) = リボンを巻いたドーナツ



0章: ドーナツの穴談義のインターネット生態学的考察

2ちゃんねるが盛り上がるダイナミズム(情報処理学会, 45(3), pp.1053-1061, 2004)

・ブログ空間におけるインフルエンサーおよび消費者インサイトの発見(季刊マーケティングジャーナル119, 30(3), pp.82-94, 2011)

http://mimizun.com/log/2ch/news/1179640948/

http://w.livedoor.jp/umechan/

http://www.geocities.co.jp/CollegeLife/3949/movie/otoboke5.html

http://portal.nifty.com/2009/09/28/b/

http://rocketnews24.com/2010/03/25/ドーナツの穴だけ残して食べる方法/

http://2chcopipe.com/archives/51438064.html
統計学が最強の学問である
西内 啓 / ダイヤモンド社 (2013-01-24)
読了日:2015年4月2日
入門書としてはかなりわかりやすかったと思う。

全体を通して何度も出てきたのは,「どんなに手法を覚えても,それにふさわしい場面で使いこなせなければ意味がないよ」ということと,「コンピュータを使えばいくらでも大きいデータを扱えるようになったけれども,雑な分析をしては意味がないよ」ということ。

たぶんそのあたりから統計苦手な人が量産されるんだろうな,とは思う。ただ,巻末にも日本人の統計リテラシが低すぎる,という話が出ていたけれども,統計も教養として,専門を問わず必修科目に入れていいんじゃないかな,というか,入れた方がいいんじゃないかな,と感じた。
WIRED VOL.14 (GQ JAPAN.2015年1月号増刊)
読了日:2015年3月31日
特集が目的で借りたはずなのだけれども,スノーデンのインタビューやティム・バーナーズ・リーへのインタビューも面白くて,結局ほぼ全編読んた。



気になったキーワード: 'Orch OR', コロンビア大学建築学部DeathLab, マッシュルーム・デススーツ, Biopresence

気になったサービス: Promossa Organic AB, Departing, Entrustet, Light Oath Ahead, Aftercloud, Amazing Life
~自分の箸と出会うため~おはしのおはなし
高橋 隆太 / WAVE出版 (2014-12-20)
読了日:2015年3月23日
実家で使っていたお箸,どういうお箸なんだろうと思っていたのだけれども,これを読んで,津軽七々子塗利休箸だったのだということがわかった。新潟漆器研出し虹色箸かわいい! 使ってみたい! 箸置きも色々なものがあるんだなーとは常々思っていたけれども,「え,そんなのもあるの!?」と思うものも写真に入っていて結構びっくりした。

しかしこれを読んでいるとあれだな,ちゃんとしたお箸ほしくなってくるな…。「両親に贈る際は,『毎日気兼ねなく使える箸,でもちょっといい箸』くらいがいいのでは」というのはなるほど納得だった。

ひとまず縁起のいい木として紹介されていたものをメモっておく。何かの参考になるかもしれないので: 翌檜(目標達成祈願),櫟(学業成就,商売繁盛),槐(長寿祝),櫟(快気祝),栗(受験祈願),桑(富,繁栄祈願),欅(長寿,繁栄祈願),南天(縁起担ぎ),柳(長寿,豊作),柞(結婚祝,縁結)
じゃがいもが世界を救った―ポテトの文化史
ラリー ザッカーマン / 青土社 (2003-03)
読了日:2015年3月11日
新じゃがの時期なので読んでみた…というわけではなく、たまたま見かけて手にとって、1ヶ月くらいかけてのろのろと読んでいました。

基本的には欧米でのじゃがいも受容の歴史が中心。イギリスとかでは「下賤な食べ物」として見下されていたけれども飢饉や恐慌、産業革命で半ば渋々受け入れられて普及したじゃがいもが、フランスでは「そんな新しいもの、病害に弱いかもしれないじゃないか!」で様子見てから広く普及した、という普及の流れの違いが面白い。アメリカは最初からあって当たり前、みたいな雰囲気っぽかったように感じた。

最後に役者あとがきで日本に伝来した時期の話が載ってたけど、同時期に伝来したさつまいもと比べると日本史のなかのじゃがいもって割と存在感が希薄なのだなぁと思わされる。
ユリイカ 2014年8月号 特集=ムーミンとトーベ・ヤンソン
読了日:2015年2月25日
ムーミンちゃんと読んだことないけど映画化されるし…と思って読んでみた。

そもそもきちんと読んだことがなかったので,トーベ・ヤンソンが女性だということはもちろん,バイセクシュアルだったことも知らず。それなしには語れないのか,途中で何度も出てきてやっと把握した。

色々と思ったことはあるけれども,ともかくムーミンもだけど,彼女の挿絵の指輪物語も読みたいなぁと思った次第であります。
絵でみる江戸の女子図鑑 (時代小説のお供に)
江戸人文研究会 , 善養寺 ススム / 廣済堂出版 (2015-01-22)
読了日:2015年2月22日
図書館に行ったらたまたま見つけたので借りてみた。面白かったので,シリーズの他の本も読んでみたいなと思う。そしてこれはたしかに時代劇読むときに一緒に手元にあると楽しい本だな,というのも納得。

生業百姿の中では,ファンタジーライフで裁縫師選んでた影響か,御物師がとても気になりました。
夢中になる!江戸の数学 (集英社文庫 さ)
桜井 進 / 集英社 (2012-08-21)
読了日:2015年2月9日
子どもも大人も(難しいけどそれを考えるのがとても)楽しい,から和算が流行っていたのかなー,と思いながら読了
基礎から学ぶデータマイニング
中田 豊久 / コロナ社 (2013-04-01)
読了日:2015年2月6日
いろいろな生データが各所で公開されるようになったので,自分でも触ってみたいなー,というのはぼんやりと思っていて,たまたま図書館で見つけたので借りてみました。

手法がいろいろ出てきて,結局練習問題も解いていないのであまり身に付いた感じはしませんが,ググりながら読んでいた結果,やってみたくなったら朱鷺の杜wikiを参考にしながらいろいろ試してみるのがいいのかな,と思った次第です(なのでリンク貼った

あと使用例として出てきていたRobocode,面白そうなのでやってみたいなと思った。
長尾 雨山 / 筑摩書房 (1965-01)
読了日:2015年2月5日
一千一秒物語 (新潮文庫)
稲垣 足穂 / 新潮社 (1969-12-29)
読了日:2015年1月17日
俳句と地球物理 (ランティエ叢書)
寺田 寅彦 / 角川春樹事務所 (1997-09-01)
読了日:2015年1月6日
時間の制約(返却期限)があったので、牛頓先生俳句集はほぼ読めず。ちょうど年末年始に読んでたので、新年の部の8句だけ読んだけど、「南窓や梅一輪の初日影」「御降や月代寒き朝詣」が好き。

寺田寅彦の名前を聞くとどうしても科学エッセイの印象が強かったのだけれども、これを読んで随分印象が変わった。あと、西鶴の印象も。3部(俳句と地球)と4部(連句と音楽)だと、4部の話の方が面白いなと思いながら読んでました。読んでて気になったので、連句のことは少し調べてみようと思う。

あと、すごく細かいことだけど、寺田寅彦の頃に「ヤンキー」という言葉が既にあったんだなということに驚いた。